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「未来のエンジニア」民報サロン5月29日掲載

昨年、今年と県立平工業高等学校での特別授業を担当しました。自社の新規事業としてIoT・AIに取り組んでいることから、電気工学科の2年生にIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)についてお話する機会を頂きました。さまざま機器がインターネットにつながり、大量のデータがクラウド上に蓄積していく。そのデータを学習し人工知能は精度を高めていく。第4次産業革命とも呼ばれるIoT・AIは多くの分野で活用され始めています。未来のエンジニアである工業高校の学生にとってきっと必須科目になると思います。その取っ掛かりとなるような授業ができればと考えました。


授業をするといっても私は教壇に立ったことはなく素人です。今では大抵のことはインターネットで調べればわかります。用語の意味を解説してもきっと退屈だろうと考えました。間違った情報を伝えないように注意を払いながら、身近な例で簡単に説明できないか。IoT・AIにどんな面白さがあるのか。電気分野など既存技術と組み合わせると何ができるのか。そんなことをお伝えしようと思いました。


例えば、自動車の自動運転にはIoT・AIの技術が活用されています。昨今、高齢者の運転免許の自主返納が話題になっていますが、私たちの住む街で車がない生活はやはり不便でしょう。自動運転技術がもっと進めば、この問題を解決できるかもしれません。高齢者の運転をAIがアシストし安全性を高めるのです。大げさに言えばエンジニアは技術を活用して生活を豊かにする仕事です。今、私たちができるのはずっと小さいことですが、電気・計装の仕事でもIoTやAIを活用し、今よりもっと社会の役に立てるかもしれないという話をしました。


授業の最後に、進路選択を控えた彼らにひとつの意見として自分の経験談を話させてもらっています。私は学生時代、どんな仕事に就くべきかまったく見当もつかず、失敗したら取り返しのつかないことになるのではないかと進路選択に強い不安を抱いていました。急に何をしたいのか?と問われても自信をもって答えられるものがなかったのです。今だからわかることもあります。世の中にはさまざまな仕事があり、自分の関心や強みを生かせる仕事はきっとあること。仕事の実情は遠くから眺めていてもわからず、飛び込むしかないこと。今、進路選択を誤ってもやり直しは効くということです。「青い鳥」をいつまでも探そうと言っているわけではありません。過度な不安がなくなれば、前向きな準備ができます。就職についてはご両親だけでなく、周りの社会人に話を聞いてみたり、進学についてはいろいろな学校の資料を取り寄せて、実際に見学に行ったりするのも良いかもしれません。不安に押しつぶされ、周りの意見に合わせて無難に進路をきめるのはもったいないと思います。


実際には対面で実施できましたがコロナ渦での開催に備えてオンライン授業の準備をしてくださった先生方、そして拙い私の話を熱心にメモをとりながら聞いてくれた電気工学科の皆さん。良い機会をありがとうございました。みんなのような未来のエンジニアが新しい技術で時代を切り拓いていくのだと思います。

福島民報 2022年5月29日掲載

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